雨や台風など経年劣化がしやすい屋根は、適切なタイミングで葺き替えをする必要があります。
葺き替え工事の費用相場・工事期間や屋根材の耐用年数などを知りましょう。
葺き替えとは何?
「葺き替え」とは、古い屋根材を新しい屋根材に張り替えることを言います。同じ屋根材を新しく葺くこともあります。または、まったく違う屋根材を葺くこともできます。屋根の傷み具合で屋根材の下の桟木(さんぎ)や防水シートなど、さらにその下にある野地板(のじいた)を交換する必要がある場合もあります。新しく、張り替えるだけでなく屋根のゆがみを補正する下地調整なども行ったりします。屋根材だけでなく、下地を張り替える工事など屋根に関する工事全般を「葺き替え」と呼ぶ事もあります。
葺き替えと一括りにされていますが、屋根の仕上げ部分だけを交換する工事、それとも野地板まで交換する工事で工事の価値や費用が大きく異なります。
葺き替え工事の種類
・葺き直し
古い瓦を取り外して下地の補修などをしたのち、古い瓦を再利用して屋根を仕上げる工事のことを言います。主に瓦屋根の改修工事で用いられる用語になります。再利用できない瓦は一部、新しい瓦に交換をします。全ての屋根材を新しい屋根材に交換する「葺き替え」より費用を抑える事ができます。
・重ね葺き
古いの屋根の上に新しい屋根を重ねて葺く工事の事を重ね葺きと言います。また、カバー工法と呼ばれたりします。
葺き替え工事の期間
葺き替え工事は、おおよそ6〜15日程度かかります。ただし、日本瓦の交換の場合だと工事期間が長くなる傾向があります。30日かかったケースもあるため、工事のスケジュールを組む際は注意が必要になります。また、屋外のリフォームの為天候によって工事期間が左右されてしまいます。雨が降ってしまうと作業ができないため梅雨の時期は工事期間が長くなってしまいます。[Text Wrapping Break]工事期間について不安な場合、事前にリフォーム業者と話し合うことをお勧めします。
屋根の葺き替えのメリット
・家の寿命が伸びる
葺き替えをすルト屋根そのものが新造されので、建物を風から守る機能などが向上し、家そのものの寿命を延ばすことが可能になります。
・耐震性が上がる
葺き替え工事で、軽い屋根材に交換することで建物の耐震性が向上します。瓦屋根は、耐久性が高くメンテナンスの手間がかからないで済むというメリットがあります。ですが、建物の重心いちが高くなり耐震性に影響してきます。ストレートなどの軽い屋根材に交換する事で耐震性の向上が期待できます。
・家の外観が大きく変わる
屋根を変えるだけで家の外観が大きく変わり、一新する事ができます。家の外観で屋根は、大部分を占めるので変えるだけでガラッと変えることができます。
屋根の葺き替えのデメリット
・費用が高い
屋根塗装や屋根修理に比べると葺き替えは、屋根材を全て取り換えるため材料費が高くなる傾向があります。また、既存の屋根材・下地材などの処分が必要になるので、屋根材などの処理にも費用がかかってしまいます。これらが、葺き替え工事の費用が高くなる理由でデメリットの一つになります。
・施工中の雨漏り
葺き替えのデメリットは、施行中の雨漏りです。屋根が一時的に取り払われるので、施工中は雨漏りをする可能性があります。お見積りや相談の際は、施工期間の天気などもしっかり考慮してから工事することをお勧めします
葺き替えが必要な時期の目安
葺き替えが必要な時期は、各屋根材の耐用年数になります。屋根材によって、葺き替えが必要な時期が変わるので現状使用している屋根材を知ってどれくらいの時期で葺き替えが必要なのかを知りましょう。
・瓦屋根
瓦屋根には、和瓦(日本瓦)と洋瓦といった種類があります。いずれも非常に耐久性能が高く、20~60年程度は持つことが可能です。
洋瓦(セメント瓦)は、耐用年数が20~40年になります。さらに、10〜20年に一度は塗装工事も必要です。
和瓦(日本瓦)は、再塗装は原則として必要ありません。葺き替えの目安時期は、素材によって異なります。釉薬瓦(陶器瓦)は、50~60年。いぶし瓦は、30~60年。素焼き瓦は、40~50年程度です。耐用年数が50~60年だとしても20〜30年程度で吹き替えをすることをお勧めします。
・ストレート屋根
今のスレート屋根の耐用年数は、10~35年程度です。スレート屋根は、日本の家屋で多く採用されている屋根材の一つです。ストレート屋根は、20年程度で葺き替えをすることをお勧めします。
・ガルバリウム鋼板
耐用年数は30~40年と言われています。ですが、10~20年に一度位の周期で屋根業者に点検してもらう必要があります。
・トタン屋根
トタン屋根(瓦棒屋根)は、6~10年ほどでサビが発生します。やがては、錆びた部分が広がり、穴が空いてしまいます。塗装し直すことで寿命を伸ばすことは可能です。ですが、耐久性が最長でも20年程度になります。